[会場レポ] 「画家が見たこども展」(三菱一号館美術館)

三菱一号館美術館の10周年を記念する展覧会

 展覧会「画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」が三菱一号館美術館にて、2020年2月15日(土)より開催中です。
 2020年に開館10年目を迎える同館。10周年を記念する本展では、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求したテーマの中から「子ども」に焦点をあて、都市生活や近代芸術と「子ども」との関係を検証するというもの。
 フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および同館の所蔵品から、ボナール、ヴァロットン、ドニ、ヴュイヤールらナビ派を中心とした油彩・版画・素描・挿絵本・写真等約100点を展覧します。編集部では開幕に先だって開催された報道内覧会を取材しました。

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構想10年、満を持して開催の展覧会

 本展はナビ派の美術作品の魅力を率先して紹介してきた三菱一号館美術館の集大成ともいうべき展覧会で、フランス、ル・カネのボナール美術館と共同制作した国際展です。両館は約10年前より本展の構想と企画を進めてきました。国内外の名だたる美術館、欧米の個人コレクターより作品が集結し、まず見ることのできない個人コレクションを鑑賞できる点にも注目です。

  • ボナール美術館 ヴェロニク・セラノ館長 記者説明会にて編集部撮影

 ボナール美術館 ヴェロニク・セラノ館長は記者説明会に登壇、ボナール美術館は三菱一号館美術館とはほぼ同い年の美術館である他、19世紀末から20世紀前半のフランス絵画に関心を持ち、とりわけナビ派の画家達を重視しているという共通点があると述べました。また、展覧会のみどころのひとつとして、ナビ派の画家は同時代の日本の版画(浮世絵)に非常に惹かれており、ナビ派の魅力やポエジーがそこから出てくることにも着目して欲しいともコメント。
 本展は6月27日よりボナール美術館へ巡回。『地中海に近いコート・ダジュールにあるボナール美術館にも足を運んでください』(ヴェロニク・セラノ館長)


会場の様子等

フォトスポットには 《可愛い天使たち》の巨大パネルが。

作品紹介

  • [左] ポール・マテイ《室内の子どもと女性》1890年頃 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵
    Photo © RMN – Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
  • [右] モーリス・ブーテ・ド・モンヴェル《ブレのベルナールとロジェ》1883年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵
    Photo © Musée d’Orsay, Dist. RMNーGrand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF
  • [左] フィンセント・ファン・ゴッホ《マルセル・ルーランの肖像》1888年 油彩/カンヴァス ファン・ゴッホ美術館蔵
    Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)
  • [中] エドゥアール・ヴュイヤール《赤いスカーフの子ども》1891年頃 油彩/厚紙 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵National Gallery of Art, Washington, Ailsa Mellon Bruce Collection, 1970.17.90
  • [右] モーリス・ドニ《青いズボンの子ども》1897年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵
    Photo © RMN – Grand Palais (musée d’Orsay) / Gérard Blot / distributed by AMF
  • [左] ピエール・ボナール《乳母たちの散歩、辻馬車の列》1897年 リトグラフ/紙 ボナール美術館蔵
    Acquis avec l’aide du Fram © Yves Inchierman
  • [左中] フェリックス・ヴァロットン《公園、夕暮れ》1895年 油彩/厚紙 三菱一号館美術館蔵
  • [右中] エドゥアール・ヴュイヤール《乗り合い馬車》1895年頃 油彩/厚紙 ハマー美術館蔵
    © Hammer Museum. Photo: Robert Wedemeyer
  • [右] ピエール・ボナール《学童》1900年 リトグラフ/紙 ボナール美術館蔵 © Frédéric Aubert
  • [左] フェリックス・ヴァロットン《可愛い天使たち》1894年 木版/紙 三菱一号館美術館蔵
  • [左中] フェリックス・ヴァロットン《女の子たち》1893年 木版/紙 三菱一号館美術館蔵
  • [右中] アリスティード・マイヨール《若い少女の胸像》1891年頃 油彩/カンヴァス マイヨール美術館蔵
    Photo © Jean Claude Brunelle
  • [右] モーリス・ドニ《赤いエプロンドレスを着た子ども》1897年 油彩/厚紙 個人蔵
  • [左] ピエール・ボナール《家族の情景》1893年 リトグラフ/紙 三菱一号館美術館蔵
  • [左中] ピエール・ボナール《子どもたちの昼食》1897年頃 油彩/板 ナンシー美術館蔵
    Photo © RMN – Grand Palais / Agence Bulloz / distributed by AMF
  • [右中] モーリス・ドニ《サクランボを持つノエルの肖像》1899年 油彩/厚紙 個人蔵
    Catalogue raisonné Maurice Denis, photo Olivier Goulet
  • [右] ピエール・ボナール《家族の情景》1893年 リトグラフ/紙 個人蔵 © Frédéric Aubert
  • [左] ピエール・ボナール《雄牛と子ども》1946年 油彩/カンヴァス 個人蔵 Collection Prof.Mark Kaufman
  • [中] モーリス・ドニ《子ども部屋(二つの揺りかご )》1899年 油彩/カンヴァス 個人蔵(モーリス・ドニ遺族)
    Catalogue raisonné Maurice Denis, photo Olivier Goulet
  • [右] ピエール・ボナール《歌う子どもたち(シャルルとジャン・テラス)》 1900年 油彩/カンヴァス
    ボナール美術館寄託Dépôt de la Succession Terrasse © droits réservés

開催概要

  • 会期:2020年2月15日(土)~ 6月7日(日)
  • 開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで(祝日を除く金曜、第2水曜、4/6と会期最終週平日は21:00まで)
  • 休館日:月曜休館
    (但し、祝日・振替休日の場合、開館記念日4/6、会期最終週6/1と、トークフリーデーの3/30、4/27、5/25は開館)
  • 入館料・当日券:一般:1,700円 高校・大学生:1,000円 小・中学生 : 無料 ※障がい者手帳をお持ちの方は半額、付添の方1名まで無料
  • お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)