「京都・醍醐寺―真言密教の宇宙―」メンバーズ内覧会レポート(サントリー美術館)

サントリー美術館入り口<br />編集部コロコロ撮影

サントリー美術館入り口
編集部コロコロ撮影

会員向け内覧会 スライドレクチャーから見どころ紹介

サントリー美術館では、「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-」が、2018年9月19日(水)から開催されています。(会期は11月11日(日)まで)。すでに、初日にモモモサーバー編集長が観覧し、いち早く感想や会場レポートをアップしております。展覧会の構成や内容、見どころは、そちらをご覧ください。

こちらでは、2018年9月25日(火)休館日に行われた、メンバーズ貸切特別内覧会から、佐々木康之学芸員のスライドレクチャーから、見どころを紹介します。合わせてサントリー美術館ニュース(メンバーズ・クラブ限定)からも、見どころのポイントをピックアップしました。

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見どころ1 ビルの中の美術館に展示される仏像

国宝「薬師如来坐像」平安時代、醍醐寺蔵画像提供:奈良国立博物館、撮影:佐々木香輔

国宝「薬師如来坐像」平安時代、醍醐寺蔵
画像提供:奈良国立博物館、撮影:佐々木香輔

「上醍醐の薬師堂の本尊であった《薬師如来坐像》は、とても大きな像で、当館の展示では過去最大級のものとなります。台座もいれると3メートル超、造形も力強く男性的です」(サントリー美術館ニュースより)

巨大な仏像が六本木のビル空間の中に鎮座する光景は威容を放っています。大きな頭や鼻が特徴。後背の6軀の仏像にも注目。これらは像が作られた平安時代 10世紀から残るもの。途中で壊れてしまうものが多いのでとても貴重だそう。

重要文化財「如意輪観音坐像」平安時代、醍醐寺蔵画像提供:奈良国立博物館、撮影:森村欣司

重要文化財「如意輪観音坐像」平安時代、醍醐寺蔵
画像提供:奈良国立博物館、撮影:森村欣司

「ご覧の通り優美で、日本の如意輪像の中でも代表作と言えます。保存状態も比較的よく、台座には当初の部分も残します。私も大好きな像です」(サントリー美術館ニュースより)

佐々木学芸員が大好きと語る像。当サイト編集長も、この仏像の前で、涙腺が刺激されたといいます。さてあなたは?ちなみに私の目に涙は浮かびませんでしたが、展示空間から宇宙を感じさせられ神秘の世界へいざなわれるようでした。つかみにくい真言密教の宇宙の入り口が見えてきたような・・・・

見どころ2 弘法大師(空海)はどんな字を書いたの?

国宝「大日経開題」空海筆、平安時代、醍醐寺蔵(展示期間:9月19日~10月15日)

国宝「大日経開題」空海筆、平安時代、醍醐寺蔵
(展示期間:9月19日~10月15日)

「醍醐寺は空海以来の正統を受け継ぐ真言密教の寺。空海筆『大日経開題』(国宝)など空海にまつわるものも多く遺されており、寺の草創期に関わる文書や聖宝像とともに、本展でもご覧いただけます」(サントリー美術館ニュースより)

書の達人として知られる弘法大師、空海。実は真筆が少ないのだそうです。数少ない真筆の一つで、楷書、行書を主に、一部草書が混在。空海の違う書風を確認してみて下さい。

見どころ3 《五大尊像》を絵画と彫刻で見比べる 

「鎌倉時代の《五大尊像》(国宝)は縦180センチメートル前後という巨大さ。同じ尊像で彫刻と絵画を見比べるのもおもしろいと思います」。(サントリー美術館ニュースより)(絵画の展示は10月15日まで)

火炎を背負い見開いた目や飛び出す目、大きな鼻、多面多臂(ためんたひ)が、伝統的な仏教にない密教の形です。それが5軀並ぶ展示は圧巻。手や足が前に出る動きが多いのも特徴だといいます。5軀揃ってみると、中央の「不動明王」の名の由来も理解できます。

好調なスタート これからますます注目されそう 

「京都・醍醐寺―真言密教の宇宙―」が始まって6日の時点で12,000人が来館されたとのこと。2014年に「高野山開創1200年記念 高野山の名宝」展が行われてから4年。心待ちにしていた方も多いようで、関心の高さが伺えます。また、醍醐寺の草創にまつわる名水、「醍醐味(なんともおいしい)」と称賛された醍醐水は、すでに完売となるほどの評判。

館内には、醍醐寺の鳥瞰図が示されています。まだ訪れたことがない方は、この見取り図からお寺の全体を想像して下さい。そして上映されているビデオもぜひご覧ください。スケール感のギャップに驚くはず。笠取山一帯に点在する仏が、都会のビルの中で拝める貴重なこの機会をお見逃しなく。

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今回記事を書くにあたり「サントリー美術館ニュース」も参考にさせていただきました。メンバーズ・クラブに入会すると展覧会ごとに送付してもらえるものです。記事中でも紹介した見どころが冊子になっているので、予習・復習ができ便利です。もう一度、確認したい部分が出てきても2度、3度と展覧会を楽しめます。メンバーズ・クラブについては特集記事を別にアップしています。